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2011/07/03

2010年GWのJR西日本最長O型きっぷリベンジ&山口県内最長O型きっぷ実乗で利用したきっぷ紹介(1)

1年を大幅に過ぎてしまいましたが、昨年のGWにリベンジを果たしたJR西日本最長O型きっぷツアー(PART1PART2)で使用したきっぷを2回に分けて紹介します。

まず今回は、JR西日本最長O型きっぷ、途中で行使した山口県内最長O型きっぷ、そしてそれらと併用したきっぷを紹介することとします。
次回は、O型きっぷのルートから外れて利用したきっぷ、および発着駅へのアプローチで利用したきっぷの紹介となります。


きっぷの前に、今回紹介する2つのO型きっぷのルートを図示します。
もちろん、赤線がJR西日本最長O型きっぷ、水色線が山口県内最長O型きっぷのルートです。
このルート、2008年のGWにも回っているのですが、その時は途中で「これは最長きっぷになっていない」という事実に気づき、改めて2010年に再チャレンジしています。
「ルートが同じなのに最長きっぷになっていない」というのは、このルート上が岩国-櫛ヶ浜間でキロ数の多い海側の山陽本線を経由していることに基づいています。ここを通過するルートの運賃や料金は、歴史的経緯により、山側を通るローカル線の岩徳線で運賃計算を強制することが旅客営業規則第69条で定められてますので、きっぷは岩徳線経由でしか買えず、しかし実際に乗車するときは「より長いルート」ということで海線に乗る、そういうつもりでそうしたわけです。 しかし…旅規69条は、2種類の経路を「1回通過する」場合、短い方で強制計算する、というルールです。なので、通過せず、その経路の内側の駅を出発してそこに戻ってくれば、もののみごとに運賃計算は海線の長い方で行える、ということなんです。
そんなわけで再チャレンジしたのがまさにこのときの旅、ということになります。
このように、最長O型きっぷは、単に整数計画法で最長経路を見つけ出せばよいというものではありません。同じ経路でも、発着駅によって運賃計算が変わる。ここにも、O型きっぷのたのしみがあったりするのでありました。
…などと強がっても、結局、「2度手間になってGWをまたまるまるつぶしました」という事実は変わりませんが。涙
なお、O型というのはトポロジー的にOの字と等価という意味ですが、図を見ると、経路がクロスしている箇所が2箇所あります。経路で言えば、西明石-新大阪間の山陽新幹線と尼崎-福知山間の福知山線、尼崎-京橋間のJR東西線と京橋-天王寺間の大阪環状線です。ただし、JRの乗車券で言う「片道」は、あくまでも「同じ駅を通る」ことがその打ち切りの定義。要するに、駅以外でのねじれがあってもなくてもホモトープだっていうことですね。(すみません、ホモトープって言ってみたかっただけです…^^;;)
対するに、山口県内最長O型きっぷは、この略図では小さな環状線に見えますが、実際にはわりと大きなループです。
山口県内には、この山陽本線・美祢線・山陰本線という大きなループと、その他に宇部線・小野田線による日の字型のループ、さらに前述の岩徳線によるループと、3箇所5種類の環状線一周経路を取ることができます。県全体として線区の種類が多いわけでもないのに、このO型ルートの数はなかなか豊富ではないでしょうか。
なお、小野田線・宇部線・山陽本線による小さな山口県内最短O型きっぷの経路は、そのまま、JR西日本最短O型きっぷにもなります(以前実乗済)。ただし、運賃が特別に安くなっている大阪環状線一周の方が運賃が安いため、JR西日本の最安値にはなっていない、という逆転現象も生じています。


JR西日本「真の」最長O型きっぷ。前述のとおり、発着駅は海線の内側となる南岩国-下松間に限られますが、これとは別に「出札補充券のお持ち帰りが異常に厳しいJR西日本」という問題を回避するため、完全無人駅である神代を発着駅に選んでいます(厳密には無人駅で使用終了した乗車券をきっぷ箱に入れずに持ち帰るのは違法なんですが^^;;)。
もちろん、JR西日本内完結なので、株主優待割引適用としています。東日本と違い、西日本では経路上の全列車の料金もすべて半額になるため、金券屋で調達する株主優待券の価格の2倍を超える運賃・料金であれば、利用がオトクとなります。この回は東京新宿の金券屋で4200円にて調達しており、乗車券部分だけでもかなりオトクになりました。
発行は京都駅でお願いしまして、2008年のときと同じく、業務連絡書に経路が記入される形式となりました。もちろん末尾には「ここまで書きました」と駅名小印が押される正しい様式(駅名小印は本来は「当駅がこの書面の正しさを保証しました」という印です)。
ただし、最も肝心の、発駅・着駅の記載が違う!!神代駅は他にも田沢湖線に存在するので線名を付加するのはよいんですが、前置ですよ前置ホントは!!!(-_-メ)
途中下車印は今回もたくさん集めましたが、目標としていた「4文字以上or1文字駅」で安芸長束・JR五位堂・城崎温泉・玉造温泉・三保三隅・宇部新川(真円!)・光を収集できたので達成感。といってもこれらのうちでO型きっぷの経路上にあるのは3駅だけで4駅は別途乗車先での押印ですが(^^;;)。あと若狭本郷ではあっさり下車印が出てきましたが、ここは集札未実施の簡易委託駅で、なのにみどりの窓口もあるっていう非常に特殊な営業形態でして、これもみどりの窓口で頂いたもの。本来これは正しい下車印ではないのではという疑問も…


山口県内最長O型きっぷ。上のJR西日本最長O型きっぷの経路上にある小串駅でいったん途中下車して、これで一周してから再び西最長に戻りました。
感熱紙なのでインクがこすれて若干券面が汚れてしまっているのが残念。ちなみに、長門市・厚狭・幡生と、まさに経由線の交点で下車印をもらっているかっこうです。
なお現在、経路途中の美祢線は去年7月に橋梁やCTC設備が流されてしまい、以来長期運休中。復旧は今年度中に間に合うか間に合わないか、と…代行バスは運行されているので、このきっぷは今も売られ乗車も可能ではありますが、バスを挟む状態はまだまだ続きそうです。


JR西日本最長O型きっぷと併用した、株主優待割引適用の急行券類のうち、東に向かっているもの=前半戦利用の4葉です。
といっても、関西圏に偏ってまして、つまり山口県から兵庫県に至るまでは各停しか乗ってないっていう「これが現実だ」話ですね…
最初の2つは、結局西明石→新大阪間を山陽新幹線に乗車することで福知山線と立体交差せしめて距離稼ぐっていうルートを、新幹線の3駅間の自由席特急料金は2分割した方が安くなるっていう特定特急料金制度活用での特急券分割。東海道新幹線が開業した際(私すら生まれる前だ!)、並行する東海道線から特急列車や急行列車が激減したことで、急行料金が新幹線特急料金へと実質値上げされることになる激変緩和措置として「隣接する2駅間の自由席利用は特に安くする」という趣旨で導入された制度が今に至るも既得権保護で残されており、そのための逆転現象も未だ残されているということになります。
今回の場合、本来の西明石→新大阪の新幹線自由席特急料金は1680円、一方で西明石→新神戸と新神戸→新大阪の特定特急料金はどちらも830円につき、通常は分割購入で20円安くなります。そしてさらに、JRのあらゆる割引計算(料金ではなく計算)は1円の位切り捨てなので、通しだと840円、分割だと820円となり、倹約額は料金が半額なのに同額の20円となる寸法です。
続けてのグリーン券2葉は、やっぱり短距離でしかも半額ならグリーン車乗っておこうよ、という目論見でした。とりわけ、「はるか」のグリーン車には乗ったことがなかっただけに、これはよい機会と。新大阪から京都までは料金ナシの新快速に乗っても所要時間はまるで変わりませんが、25分930円は「グリーン車体験料金」としてはまぁまぁではないでしょうか。ちなみに新大阪到着前から京都までの間、グリーン車に他の乗客は皆無でした。


こちらは、ラッチ内乗継の特急料金通算特例を利用しかつ株優割引、というB特急券。当然ながら、株優割引の席無し特急券と指ノミ券2葉の組み合わせで、制度上はこの3葉合わせれ「1枚の特急券」と同等に扱われます。
もちろん、B自由席特急券なら1葉で済むんですが、2008年GWにこの区間を乗ったとき、自由席がガチ混みだったこともあって、繁忙期の料金差も株優で緩和されるということで指定席にしてみたわけです。
なお、最近はマルスの改修で、これを1葉で発券できる機能ができた、という話も聞きましたが、この時は掛員さんが慣れているからか、従来どおりの3葉発券になっています。


西に向かう料金券2葉。「はまかぜ」特急券は、当時「まもなく引退」、つまり現在は引退した旧式ディーゼルカーの名を券面に残そう、なんて、普段しない葬式鉄的行為を為してしまったっていうパターンです。
対するに、行程ラストに近い山陰本線下関方での「みすゞ潮彩」指定席券は、もちろん窓枠がまったくない、全指定席中3席しかない「海側完全パノラマ席」を指名買いしてます。が、そもそも小串から先はあまり海が見えるわけでもなく、そんな区間だけで指定席を押さえてしまったので、小串から乗ったところ先客が…もちろん250円支払ってる私としては先取権主張でどいていただきました…すみませんがそゆものなので、と。



今回紹介するラストは、株優適用ではありませんが、O型きっぷと併用した特急券、およびそれと併用した別途区間(+α、涙)の乗車券です。
この前日5月3日は、木次線の終点宍道駅から改札を出ず、経路とは逆向きの玉造温泉まで別途片道乗車をして、それで玉造温泉駅の途中下車印をゲトし、さらにその日はもう遅いので松江駅近くのユニットバスに温泉が引かれたビジホに泊まるっていう行程になりました。そしてこの当日4日は、4文字駅三保三隅の下車印をゲトしたい、さらにその後山口県内最長O型きっぷも実乗したい、みすゞ潮彩に乗りたい、なんて考えると、株優経路外の松江から三保三隅まで朝イチの特急に乗るしかない行程となります。
この場合、松江→三保三隅を通しで買うと株優割引は不適応になりますが、松江→三保三隅間には「米子→益田間に提供の特定特急料金」1260円が適用されるため、株優と非株優で分割した場合の「松江→宍道630円」「宍道→三保三隅間半額630円」の合計は同額になります。で、さらに言えば、京都駅で株優適用券を購入した時点で、松江駅の宿が取れておらず、宿泊先の変更次第では1260円より安い料金になる可能性も捨てきれなかったため、株優なしで現地で買えばいいや、としてたんですが…
見事にやらかしてしまいました。これら、前の日に冷静に買っとけばよかったのに、当日けっこうギリギリまで寝てしまい、あわてて窓口で購入したため、間違えようのない特急券はともかく、併用する乗車券を宍道までではなく出雲市まで買っちまいました…orz
都合、250円も損をしたという。涙

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この記事へのコメント
Re: 2010年GWのJR西日本最長O型きっぷリベンジ&山口県内最長O型きっぷ実乗で利用したきっぷ紹介(1)

なんともはやリベンジご苦労様です。美祢線は国体開通はとっくに諦めて2012年復旧ですね。鉄橋が流されレールが各所で宙に浮き信号線も寸断では廃線にされなかっただけめっけものです。企業引込み線はこの間に次々に打ち切られてますものね。

From : しゃあ @ 2011-07-04 22:44:03 編集

Re: 2010年GWのJR西日本最長O型きっぷリベンジ&山口県内最長O型きっぷ実乗で利用したきっぷ紹介(1)

と聞いていたら9月末には復旧のめどが付いたそうです。
鉄橋がそんなに手軽に架け替えられるなんて思わんかったです。

From : しゃあ @ 2011-07-14 00:36:55 編集

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