→超軽量簡易版はこちら

2008/04/09

近郊区間大回りO型ツアーで利用したきっぷ

相変わらず、いやそれ以上にワタクシについて盛り上がっている(笑)2ちゃんねる補充券スレですが、そちらはスルー。
今日は久々に(という気分で)O型きっぷ画像として、大晦日終夜運転でまわった東京近郊区間最長O型大回りツアー1月にまわった新潟近郊区間最長O型大回りツアーで用いたO型きっぷ他を紹介します。


大晦日から元旦にかけて、営業キロにして実に788.6kmを乗り通した東京近郊区間最長O型大回りツアーに用いた、錦糸町→錦糸町という210円のO型きっぷです。発行は鳴子御殿湯駅で、F11キー(補正禁止機能)を押していただき、簡単に発券いただけました。

そもそも東京に限らず、全国4箇所に設定された大都市近郊区間内での「最長大回り乗車」は、主役が「きっぷ」ではなく「乗車」にあるため、ふだんの最長O型きっぷのルート決定とは異なるルールを用いています。

  1. 運賃計算キロでなく、営業キロで最長キロを求める
  2. 特例により複乗が可能な場合、それを利用し、複乗分の営業キロを合計に単純加算したものを「最長O型大回りルート」とする
  3. 2.が定期列車および大晦日終夜運転を利用しても実乗不能なルートである場合、2.に最も近い実乗可能なO型大回りルートを算出し実乗することを「最長O型大回りツアー」とする
  4. 最長O型大回りツアーに用いる乗車券は、そのルートを乗車可能な最も低廉なO型きっぷとする
  5. 3.の算出にあたり、別途料金が必要な列車にも乗車してよい
  6. 3.の算出にあたり、特例利用による複乗中に、利用するO型きっぷの発着駅を通過してはならない(いわゆる「6の字大回り問題」に類似の問題として回避)
  7. 営業キロが同一で選択乗車可能な実キロの長い並行線がある場合はそちらに乗車する(現状の該当箇所は大阪近郊区間内の京都-新大阪新幹線利用のみ)
そしてこれを東京近郊区間に適用し、実乗ルートおよびO型きっぷ経路を確定させるに至った経緯はこちらにまとめたとおりで、この区域での最短O型きっぷとなる「秋葉原→秋葉原:130円」とならなかったのは残念ですが、代わりに、自宅最寄の錦糸町駅発着にできることにもなりました。

実際の乗車はレポートのとおりですが、大晦日の夜22時前に錦糸町駅を出発し、錦糸町駅にふたたび戻ってきたのは元日の夜21時過ぎ。23時間以上も列車に乗り続けたことになりますが、実際には終夜運転中の待ち時間も長く、しかもJR東日本は「電車特定区間の駅には待合室など置かない」という方針なのかどうかわかりませんが、とりわけ深夜の赤羽駅30分待ち深夜の武蔵浦和駅50分待ちは、座れない、風も防げない、ともう底冷えしんしんの辛抱タマラン中ひたすら耐えることとなりました(苦)。


そして、神田-東京間の分岐駅通過特例を用いて距離をかせぐべく乗車した、東京→新宿の特急券です。

神田駅で中央線と東北線(山手線・京浜東北線)とを乗り継ぐ場合、片側(または両側)の列車が神田駅を通過する場合に、乗り継ぎのために東京駅まで出ること、すなわち神田-東京間を複乗することが認められており、これを組み込むことで大回りルートの合計キロが増えます。
現状、神田駅を通過する列車は、日中の京浜東北線快速と、朝および夜遅くの中央線特急のみです。
ただ、そもそも大晦日終夜運転の利用なしには複乗なしでも1日のうちに乗ることができない大回りルートですが、年末年始はは毎回、日中の京浜東北線快速がすべて運休となり各停になってしまうのでした!
ということで、この複乗利用のためには中央線特急に乗ることが必須であり、かつ、終夜運転実施区域を効率よく回るためには、大晦日夜遅くの特急かいじに乗り、次の停車駅新宿でさっさか下車しなければならないことになり、同じく鳴子御殿湯駅でB自由席特急券として買い、行使しました。

実際に乗った特急は、もともと通勤ライナー的性格も持たされているわけで、大晦日のこの日はほとんどガラガラに近く、すぐに検札がきました。で、この「錦糸町→錦糸町 経由:東北本線・総武本線」という、そもそも向きもよくわからない乗車券と、それとはまったく関係なく見えるこの特急で「新宿まで大回りで乗ってます」というのは、さすがに車掌さんにはまったく理解不能だったようですが、ためらいながらも黙って2枚ともにスタンパーを押してくださいました。(^^;;)

なお根本的な問題として、O型きっぷの方は「12月31日から 1日間有効」と券面に表示されており、本来なら1月1日に延々と乗り回すことはできなさそうに見えます。が、JR各社には「継続乗車船」という制度があり、「有効期限が切れても、途中下車をしない限り、着駅まで乗車を継続することができる」とされています。これが大回り中に、かつ終夜運転でも適用可能なのかどうかについては、JR東日本に照会をし「問題ありません」との回答を得ております。
ただし、このような「日付切れた後の大回り」には、通常の大回りとは大きく異なる点があります。
継続乗車船は、そもそも「無効になっている乗車券で、終点までは責任もって乗車を認めてあげますよ」という制度でして、「無効になっている」ために乗車変更が一切できないのです。
つまり、自分が急病になったとか、自宅が火事に遭ったとか、親が急死したとか、そういう連絡が入った場合、通常の大回りの場合は「区間変更扱い」として「そこまでの*実際に乗車した経路での運賃*と、持っているきっぷとの差額を支払う」(最短経路での精算には規則上はなりません)ことで、途中で降りて現場に向かうことができますが、継続乗車船中は「とにかく着駅まで行くしかない」という相当に過酷な状態に置かれてしまうわけです。
とりわけ今回は、わずか2時間で中断権利がなくなるという、かなり無茶な条件で大回りをした、ということなのでした。

しかしここで大変に気になるのは、継続乗車船の運用として「途中で列車がなくなった場合、きっぷに「明日朝この列車にのみ乗れる」と証明をされた上で、出場・仮泊することができる」という扱いがあるのですが、これが大都市近郊区間内大回りでも実施されるのか、ということです。
規則上は、これを制限する規則は見当たらないのですが、しかしこれを認めると、東京→神田130円のきっぷで夜遅く総武快速線に乗車し、千葉駅で「これから成田線経由で大回りするんですが終電なので出場させてくださいー」と頼み、そのままドロンしてしまうという、実質上のキセル行為を防げなくなってしまいます。
このあたり、JR東日本はどう考えているのか…
実は、もし大回り中の継続乗車船が可能なら、御茶ノ水→御茶ノ水130円のO型きっぷでの、今回と同じ合計キロの大回りツアーが可能となるんですよね(^^;;) まぁ認められないとは思いますが(^^;;)
(歴史的に言えば、「有効期間1日のきっぷで継続乗車船による1泊」を「利用しない限り乗車できない乗車券」というのは、近年まで存在していました。石勝線楓駅の終末期、同支線の清水沢駅の運賃表には堂々と「楓 260円」と書かれていましたが、このきっぷを買って朝の始発列車に乗っても、楓に行く朝の始発列車兼終列車に乗ることができず、新夕張駅で必ず継続乗車券による1泊をすることになったはずです。ただしこの場合、前述のようなキセルは成り立ちません)


新潟近郊区間内最長O型ルートとして、新潟から白新線・羽越本線・信越本線・弥彦線・越後線と乗り継いで新潟に戻る最長ルート乗車を、新潟から信越本線・羽越本線・白新線と経由して戻る同近郊区間内最短O型きっぷで行ってきたものです。
やっぱり発行は鳴子御殿湯駅。というか今回紹介の3枚はすべて同時に鳴子御殿湯駅で購入しています。

新潟近郊区間は、まさに「Suica導入のために」新規導入された近郊区間で、「環状線迂回時の運賃や効力をSuicaにそろえる」といえばなんとなく聞こえはよいですが、実際には、長距離乗車客のきっぷが有効1日になったり途中下車できなくなったりするという単なるサービスダウン、そして「どうせ効力同じならSuicaにするか」ということでSuicaを普及させる、というJR東の魂胆がミエミエですが、それはまた別の話として、ルールが決まっているところO型大回りアリ、ということで実行をしてきいた次第です。

実乗では、あまりにくだらない、O型きっぷでのO型大回り中に大形駅の駅標を撮影とかもありましたが、新潟駅の車両故障で予定大幅に乱れそうになったり東三条駅で結局接続をとってもらえたりとハプニングにもめげずに完遂できた旅となりました。

この記事へのトラックバック

トラックバックはありません。

この記事へのトラックバックURL

http://feelfine.blog.izumichan.com/trackback/tb.php?id=18846

この記事へのコメント

コメントはありません。

Post Your Comment


*は入力必須です。E-Mailは公開されません。