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2007/04/17

異事業者の同じ駅を複数回通過できる?

という話を採り上げることはこちらで予告済みでしたが、その前にいきなり大御所からコメントいただきましたm(__)m

> 大江戸線が外周に向かうほとんどの東京メトロ線と乗換駅を持っているため、今回の経路を通りつつ東京メトロ-都営間を大回りノーラッチ乗継することはできません。(と思う^^;;)

メトロと都営の乗り換え駅は、そこで乗り換えなければ別の駅で、何度交差しても一筆書きが成立するはずです。だから、三田線から東急を蒲田・多摩川・中目黒。メトロを大回り乗車して代々木上原から小田急に抜けたほうが、もっと長いルートになると思います。

幣サイト「メトロ・都営全ラッチ外接続駅全制覇260円最長ルート」をご参照ください。

引用にあたり当該ページのリンクをこちらにて加えさせていただきました。

このページ、以前読みましたが最近読んでおらず、ご指摘の箇所はすっかり失念しておりました。

東京メトロと都営地下鉄の接続駅は、それぞれ別事業者の駅であり、その駅で乗り継ぐときに連絡割引運賃が適用されるだけである。したがって乗車ルートが何度も東京メトロと都営地下鉄の接続駅で交差することになっても、そこで乗り換えない限り乗車経路が重複することにはならない。なお、目黒・白金高輪間は、メトロが所有する線路をメトロが第1種鉄道事業者として、都営が第2種事業者として運行している特殊な区間である。東京都交通局は、この区間の運賃をメトロに合わせて160円としており、別事業者の路線といってもこの区間を折り返すのは経路が重複すると判断し、以下の経路探索を行なった。

この解釈には総体としてとても納得がいくものです。
そして、「東京メトロと都営地下鉄の接続駅は、それぞれ別事業者の駅であり、その駅で乗り継ぐときに連絡割引運賃が適用されるだけである」という前提からは、「別事業者の同名同位置駅を複数回通過したとしても、各事業者ごとの区間において片道一回である条件を満たしている限り問題ない」という結論も導かれます。

ただ、上記前提は「2つの事業者の間で、乗継の際の、割引の取り決めを行った」という歴史経緯で決められたものではないか、というのが、ささくれ程度にはひっかかるのです。

乗継割引制度ができた頃は当然、ICSFどころかSFカード自体も存在しておらず、上記前提は純粋に乗継で運賃が高くなるのを低減させるために規定されたものだと思います。
しかし、今回の相互乗り入れは「複数事業者間でICカードからどのように運賃を引き落とすか」という、より包括的な規則になっています。規則が想定している範囲が大きく変わったように思えます。
そういう意味合いでは、上記解釈がそのまま現在も通用できるのか、あるいは事業者側が通用させる気があるのかないのか、というところが、単純に行かない可能性もあるのではないかな、と感じているのです。
既に「片道一回」の定義が、相互乗り入れしている事業者によって微妙に異なっている、という事実が既にあるわけで、単純に「別事業者の同名同位置駅を複数回通過できる」と言い切ってよいのか、とりわけJR東あたりがダメ出ししてくるのではないか、という疑念がぬぐえません。

そんなわけで、このエントリでは以下の疑問を列挙し、実際にはどうなのか、これらは当然に、実践で確認することが不可能ですので、これからぼちぼちと関係各方面に問い合わせてみようかな、とか思っているところです。
まぁ1や2はNGっぽく5はOKぽい(5がNGだと、日本橋で都営から東西線に乗り換えて木場以遠に行く単純なルートが、都営日本橋駅に茅場町駅への乗換案内表示が存在しているためNGとなってしまう)ですが、3や4がOKになれば、大回りは(これまでこのblogで扱ってきたものよりも)さらにいろいろなことができるようになりますからねぇ。

  1. 竹橋から桜田門まで、中野・立川・拝島・小平・所沢・小竹向原で乗り換えて乗車してもよいか?(同一事業者間の移動で、途中に別事業者区間をはさみ、その前後の区間それぞれは片道1回を形成しつつ、全体として飯田橋を2回通過)
  2. 西新井から松戸まで、(北千住・押上・)大手町・中野・西国分寺・南浦和・日暮里で乗り換えて乗車してもよいか?(同一ラッチ内駅である北千住を、事業者単位では重複せず、総計で2回通過)
  3. 茗荷谷から白山まで、大手町乗換で乗車してもよいか?(異業者間で同一視されていると思われる駅=後楽園・春日を2回通過)
  4. 早稲田から目白まで、中野・新宿乗換で乗車してもよいか?(異業者間で乗換駅案内されている同名駅=高田馬場を2回通過)
  5. 水天宮前から築地まで、押上・北千住・上野・新宿・中野・茅場町と経由して乗車してもよいか?(異業者間で乗換案内されている駅=東京・東西線大手町を2回通過)

#ってこの例すべてだとJR東・東京メトロ・都営・東武の4社に問い合わせなくちゃアカンのね…(^^;;)

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この記事へのコメント
Re: 異事業者の同じ駅を複数回通過できる?

とりあえず一点だけ。

>ただ、上記(「東京メトロと都営地下鉄の接続駅は、それぞれ別事業者の駅であり、その駅で乗り継ぐときに連絡割引運賃が適用されるだけである」という)前提は「2つの事業者の間で、乗継の際の、割引の取り決めを行った」という歴史経緯で決められたものではないか、というのが、ささくれ程度にはひっかかるのです。

>乗継割引制度ができた頃は当然、ICSFどころかSFカード自体も存在しておらず、上記前提は純粋に乗継で運賃が高くなるのを低減させるために規定されたものだと思います。

これは逆ではないでしょうか。二事業者間の乗り継ぎに割引がなければ各事業者の運賃を合算するだけであり、事業者ごとに片道乗車の条件を満たしていれば問題ない。運賃割引が適用されたあとも、この原則が踏襲されていた。「この解釈には総体としてとても納得がいくものです」と書かれたように、この解釈が適用されていたことについてはご異存がないものと思われます。
私は、今回のPASMO約款は従来のパスネットの慣行を追認したものだと理解しています(「パスネットの不思議」追記5参照)。SuicaとPASMOの「片道一回」の定義の違いについては、さらに検討させてください。

From : デスクトップ鉄 @ 2007-04-18 07:46:29 編集

Re: 異事業者の同じ駅を複数回通過できる?

連絡運輸と割引を脳内でごっちゃにしてました。すみません。
経路交差かどうかは前者の問題ですものね。。。

From : いずみ @ 2007-04-18 09:22:05 編集

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