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2019/10/06

第39回日本性科学会学術集会  シンポジウム1 「HPVワクチンのこれからを考える」

「HPVワクチン接種後神経障害の実際とその治療」高嶋博 (鹿児島大学脳神経内科)

副作用の頻度が2000人に一人、これは他の「副作用を無視することにする」ワクチンとは比較にならないほど大きく、無視できない
「ワクチン安全」祖父江班の主張は乱暴、大本営発表レベル
精神科における「ヒステリー」のひどさ、「心因性」であれば「どんな症状も発現する」という乱暴さ
実際の患者の脳の状態を見ると、自己免疫性の炎症と似た状況、末梢神経の欠落も発生
鹿児島県は我々の治療で症状が減っている、「心因性」とみなしたら治療ができなくなる
ワクチンを打ちたいために「心因性」にするのはやめてほしい

質疑 ・世界の状況と日本の状況の差異は?
→アメリカは日本以上に心因性が普及しているので数字が出にくい、一方で副作用通報システムがあるので数字は集まっている、統計の信頼は不足
・思春期特有なのか?
→私たちの推論(抗体による自己免疫発動)が正しければ、年齢が高くなるほど危険なはず
・昨日、鹿児島大の産婦人科のドクターが「安全です」と言っていた
→ワクチン反対ではなく、免疫反応が出たらただちに治療できる体制が必須であるという認識
→現場で打つ医師には問題が見えようがない、よって話が通じない
→論文はやまほどあるのに見ようとしない

「自分で考え自分で決める。HPVワクチンは最高の性教育ツール」高橋幸子(埼玉医科大学産婦人科)

2003年が性行動・性感染症のピーク
その5〜10年後に子宮頸がんが増えている
性交経験がある20代女性は年1回のがん検診が必要
45歳までは打つべき
ワクチンに対し、医学的な証明がなくても、その後の症状に対する救済制度がある
陰茎がんなど男子のがんにも効くのでTwで推奨したら反論
男子は救済制度の対象外なのは確か
賛成派の医師のFBコメントを「こういうのが患者さんを逆撫でする」と紹介

性感染症は性交する者の生活習慣病
知識をもって防ぐ、完全はない
ピルで妊娠、今度夢とワクチンで性感染症をコントロールするのは当然

そもそもワクチン以前に性教育が足りていない!
親年代も戸惑う
有料で打つ方法もある
打たない選択肢もあり、ただしその場合は検診を受けよう
ワクチンを打つ・打たないは、セクシャルデビューと関連する、性の自己決定のひとつ

ただ、現代の高校生は、データを示しても「自分ごと」として考えられない傾向がある これでは自己決定できない…
あとから自己決定できるよう無料化の拡大は必要

質疑
・先生が参照された「名古屋スタディ」は疫学上問題がある、補正すると有意差アリになる(高嶋)
・今度夢はよいが、ワクチン以外に抗ウイルス剤の塗布や経口で治る方向の進化もめざすべき(高嶋)
→そうですね

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